生育適温とは
種の袋や書籍などに、育成適温、栽培適温などと書かれているのを見たことがあると思いますが、これは、
野菜が安定的に生育し、収穫量も多く、高品質になる温度
の事を言い、
その野菜の原産地の気温条件に似てくる傾向があります。
生育温度でないと育たないわけではなく、より高い気温でも、より低い気温でも育ち、最高限界気温、最低限界気温を超えると生育しなかったり、枯れたりします。
例えは、トマトの場合、最高限界気温は35℃で生育適温は20~25℃、最低限界気温は5℃です。つまり、35℃~5℃の間なら栽培することは可能という事です。
植え付けをする際に気を付けるのであれば、日当たりの平均気温がこの生育気温内にあるかどうかを気にしてください。平均気温がその間にある期間が最も、栽培に適した時期になると考えるのが単純です。突然の寒波や熱波によって、日当たりの平均気温が大きく上下するのであれば、その値を無視してみるといいでしょう。
例えば、玉ねぎの生育適温は15-20℃です。平均気温が15℃の時は、夕方から朝までは15℃以下になり、日中は15℃以上となります。この場合日中に生育が進みやすく、
平均気温が20℃の時は、日中には20℃以上になり、夕方から朝にかけて、20℃以下になります。この場合は朝と夕方に生育が進みやすいという考え方です。
生育温度は日当たりの平均気温を気にしましょう。
那覇市の気温の推移
野菜を育てる際に、確認が必要な気温ですが、皆さんどのように確認していますか?
下のグラフは那覇市の3年分の日当たりの最高気温、平均気温、最低気温を示しています。1月から3月は前後の日によって気温の上下が激しく7月から9月は前後の日によって気温の変化が少ないのが分かります。
春夏植えの野菜の生育適温は20~25℃が多く、秋冬の植えつけの野菜の多くは育成気温が15~20℃が多くなっています。
沖縄の気温分布をみる限り、春、夏栽培の適温は平均気温が20℃を超えるのは3月後半から見られ5月中旬くらいで25℃を超えてきます。秋冬栽培の適温は平均気温が20℃を下回るのは、12月初旬前後で15℃以上2月末までとわかります。
いろいろな書籍やサイトでは、ある特定の地域の栽培スケジュールを説明していることがほとんどです。野菜を栽培するなら、栽培適温と住んでいる地域の気温、降水量を調べて、植え付けや育成期間を考えるほうがいいかと思います。
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